2008年02月20日
菅沼武治氏「還暦留学記」
「還暦留学記」沼津市元職員 菅沼さん
英語習得へ単身渡米:異文化体験、生き生き
「夢は若者の特権ではない」ー。沼津市役所を定年を待たずに退職し、「英語をしゃべれるようになりたい」という夢を実現するため米国留学した菅沼武治さん(六二)=裾野市=がこのほど、「六十歳のボストン留学挑戦記」(文芸社、百五十七㌻、千百五十五円)を自費出版した。世界各国の若者と異国で過ごした"還暦の留学生"の姿が生き生きと描かれている。
十五年ほど前に欧米を視察旅行したのをきっかけに、英語を習得したいという気持ちが高まった。仕事の傍ら英語サークルで学んだものの、「一向に上達せず、勉強時間も満足に取れない」と留学を決意した。議会事務局長、監査委員事務局長などのポストを歴任したが、平成十七年三月、定年を一年残して退職、そのまま単身渡米し、ボストン大などで英語を学んだ。
授業の予習復習に追われる日々の生活、ニュースなどを通して体感した米国社会の矛盾、観光都市ボストンに学んだ観光施策の在り方など、本の内容は幅広い。「歴史認識をめぐって韓国人留学生に敵意をむき出しにされた」「年齢を理由に学生寮の入居を断られた」ーなど、思いがけない事態に戸惑った体験も紹介している。
菅沼さんは帰国後、沼津市社会福祉協議会が運営する市の交流施設一千本プラザ」の館長に。施設で趣味の発表を楽しむ高齢者の姿に触発され、留学体験をまとめて出版することを決めた。
肝心の英語は「まだ五合目」の自己評価だが、英語放送などでトレーニングを続ける。「高齢化が進み、定年後でも時間はたっぷりある。夢や目標を持ち、挑戦しなくてはもったいない」と同世代にエールを送る。
本は地元書店の店頭で取り扱っているほか、全国の書店で注文できる。
(静新平成20年2月20日(水)朝刊)
英語習得へ単身渡米:異文化体験、生き生き

十五年ほど前に欧米を視察旅行したのをきっかけに、英語を習得したいという気持ちが高まった。仕事の傍ら英語サークルで学んだものの、「一向に上達せず、勉強時間も満足に取れない」と留学を決意した。議会事務局長、監査委員事務局長などのポストを歴任したが、平成十七年三月、定年を一年残して退職、そのまま単身渡米し、ボストン大などで英語を学んだ。
授業の予習復習に追われる日々の生活、ニュースなどを通して体感した米国社会の矛盾、観光都市ボストンに学んだ観光施策の在り方など、本の内容は幅広い。「歴史認識をめぐって韓国人留学生に敵意をむき出しにされた」「年齢を理由に学生寮の入居を断られた」ーなど、思いがけない事態に戸惑った体験も紹介している。
菅沼さんは帰国後、沼津市社会福祉協議会が運営する市の交流施設一千本プラザ」の館長に。施設で趣味の発表を楽しむ高齢者の姿に触発され、留学体験をまとめて出版することを決めた。
肝心の英語は「まだ五合目」の自己評価だが、英語放送などでトレーニングを続ける。「高齢化が進み、定年後でも時間はたっぷりある。夢や目標を持ち、挑戦しなくてはもったいない」と同世代にエールを送る。
本は地元書店の店頭で取り扱っているほか、全国の書店で注文できる。
(静新平成20年2月20日(水)朝刊)
2008年02月20日
西山幸三郎氏(東海大開発工学部長)
東海大開発工学部長:西山幸三郎氏(にしやまこうざぶろう)(63)
時代担う技術者輩出
ー学部の教育方針を教えてください。
「教育、研究、社会貢献を目的に、地域での社会体験を重視した実践的な技術者の育成を目指している。企業での実習に単位を与え、学生が地域住民と町づくりを考えるプロジェクトに資金を出すなど、頭でっかちでない世の役に立つ人材を育てたいと考えている」
ー県東部唯一の理系大学として、地域での役割をどうとらえますか。
「技術は人に夢を与える力がある。高校生を招いたロボットコンクールや地元の環境イベントでの発明品展示は恒例となり、地域でも定着してきた。学生にとっても『人を幸せにする技術』の大切さを学ぶ場だ。また、本学部の五学科はどれも従来の学問を融合させた新しい研究領域で、リサイクルや介護機器の開発など時代が求める技術を学んでいる。企業のニーズを強く意識して、地元の産業を支える人材を輩出したい」
ー県東部地域の課題についてどのようにお考えですか。
「県内全体で高卒者の四分の三が県外に出て行く。地元の産業にとっても重大な問題だ。大学としてはここでしかできない研究を確立させ、意欲ある学生を引きつけなければならない。東部はファルマバレー構想があり産官学の連携が進んでいる。さらに発展させるため、市町合併を含めて地域の意思統一を求めたい」
(静新平成20年2月20日(水)「熱き地域人」)
時代担う技術者輩出

「教育、研究、社会貢献を目的に、地域での社会体験を重視した実践的な技術者の育成を目指している。企業での実習に単位を与え、学生が地域住民と町づくりを考えるプロジェクトに資金を出すなど、頭でっかちでない世の役に立つ人材を育てたいと考えている」
ー県東部唯一の理系大学として、地域での役割をどうとらえますか。
「技術は人に夢を与える力がある。高校生を招いたロボットコンクールや地元の環境イベントでの発明品展示は恒例となり、地域でも定着してきた。学生にとっても『人を幸せにする技術』の大切さを学ぶ場だ。また、本学部の五学科はどれも従来の学問を融合させた新しい研究領域で、リサイクルや介護機器の開発など時代が求める技術を学んでいる。企業のニーズを強く意識して、地元の産業を支える人材を輩出したい」
ー県東部地域の課題についてどのようにお考えですか。
「県内全体で高卒者の四分の三が県外に出て行く。地元の産業にとっても重大な問題だ。大学としてはここでしかできない研究を確立させ、意欲ある学生を引きつけなければならない。東部はファルマバレー構想があり産官学の連携が進んでいる。さらに発展させるため、市町合併を含めて地域の意思統一を求めたい」
(静新平成20年2月20日(水)「熱き地域人」)