2020年03月11日
植松泰右 トーヨーアサノ社長
植松泰右 トーヨーアサノ社長
西日本へ商圏拡大本格化
万博で建設需要見込む
建築物の基礎となるコンクリートパイルの製造販売を手掛けるトーヨーアサノの植松泰右社長は今年5月、就任から5年を迎える。業績拡大に向けた戦略を聞いた。
ー2019年を振り返って。
「18年は五輪関係や物流施設の建設需要があり、増収増益の好業績だった。ところが、19年に入って一転し、米中貿易摩擦の影響などで景況感の厳しい1年だった。主力市場の静岡県を含む関東圏は特に18年の活況からの反動が大きかった」
ー20年にどう臨むか。
「商圏を西日本へと広げたいという考えから、19年に大阪市に営業所を設けた。社員を常駐させ、今年から本格的に営業展開を図りたい。関西圏は25年の万博やリニア新幹線の延伸などで建設需要が今後増えていくと予想する。商圏拡大に向けて挑んでいきたい」
ー社長就任時の課題の克服状況は。
「5年前の就任時は、人手不足の解消が喫緊の課題だった。採用活動のやり方を抜本的に改めた。これまでは学生に積極的なアプローチをしていなかった。説明会や自社を紹介するビデオの制作とあらゆる手を打った。5年の間に人手は一応のめどが着いた」
ー株主優待制度を導入した理由は。
「社長就任以来、自分たちの仕事を通じて社会貢献できないかを常に考えていた。地域の特産物を株主に届けることで、本社を置く沼津のPRになると思い、制度を始めた。ららぽーと沼津が開業し、駅前再開発も動きがあると聞く。活性化に向けて進んでいく町という印象を持つ。沼津のことをもつと知ってほしい。その一助になればと思う」(聞き手=福田雄一)
【静新令和2年3月11日(水)朝刊】
西日本へ商圏拡大本格化

万博で建設需要見込む
建築物の基礎となるコンクリートパイルの製造販売を手掛けるトーヨーアサノの植松泰右社長は今年5月、就任から5年を迎える。業績拡大に向けた戦略を聞いた。
ー2019年を振り返って。
「18年は五輪関係や物流施設の建設需要があり、増収増益の好業績だった。ところが、19年に入って一転し、米中貿易摩擦の影響などで景況感の厳しい1年だった。主力市場の静岡県を含む関東圏は特に18年の活況からの反動が大きかった」
ー20年にどう臨むか。
「商圏を西日本へと広げたいという考えから、19年に大阪市に営業所を設けた。社員を常駐させ、今年から本格的に営業展開を図りたい。関西圏は25年の万博やリニア新幹線の延伸などで建設需要が今後増えていくと予想する。商圏拡大に向けて挑んでいきたい」
ー社長就任時の課題の克服状況は。
「5年前の就任時は、人手不足の解消が喫緊の課題だった。採用活動のやり方を抜本的に改めた。これまでは学生に積極的なアプローチをしていなかった。説明会や自社を紹介するビデオの制作とあらゆる手を打った。5年の間に人手は一応のめどが着いた」
ー株主優待制度を導入した理由は。
「社長就任以来、自分たちの仕事を通じて社会貢献できないかを常に考えていた。地域の特産物を株主に届けることで、本社を置く沼津のPRになると思い、制度を始めた。ららぽーと沼津が開業し、駅前再開発も動きがあると聞く。活性化に向けて進んでいく町という印象を持つ。沼津のことをもつと知ってほしい。その一助になればと思う」(聞き手=福田雄一)
【静新令和2年3月11日(水)朝刊】
2020年03月11日
ゴトー社長 後藤久徳(ごとうひさのり)氏(56)
ゴトー社長 後藤久徳(ごとうひさのり)氏(56)
日常生活を彩る店舗に

ー10日に開店した、ワインショップやべーカリーカフェを併設した新業態の書店の狙いはどこにあるのか。
「清水町にオープンしたTSUTAYABOOKSTOREサントムーン柿田川店」は、インターネットでは解決できないサービスを提供し、県東部の人が見たことのない次世代店舗にしようと思った。書籍を軸にワインや焼きたてのピザ、パンを提供し、キッズスペースも設けた。購入前の本を読みながら飲食も楽しめる。多様な楽しみ方ができ、有効な時間を過ごせる空間にしたい」
ー今後の事業展開は。
「書籍や映画などで日常生活を少しでも彩るような事業を目指してきた。ネットの普及や活字離れで、従来の書店だけでは経営が成り立たなくなってきている。新店舗では今後、パン作りやワインのテイスティングなどのセミナーも計画してみたい。人が集まる空間になれば最高だ。他店でも、取り扱いアイテムの幅を広げていく。ブックオフでは家電や生活雑貨、ホビー商品など、可能な限りお客様の身の回りの物をリユース商材として扱う。ネット販売も拡充する。社会が変化しても、暮らしをより楽しくしたいという人の思いは変わらない。どんなライフスタイルを提案できるか常に考え続けたい」
ー県東部の地域経済の現状をどうみるか。
「流通業界を見ると、県中西部に比べて少し元気がないように感じる。各店舗が良いものを持っていても、人の集まる商業集積地がない。地域住民が『住んで良かった』『地元で働きたい』と誇りを持てるよう互いに力を結集し、東部の魅力を発信していくべきだ。みんなで地元の人たちの暮らしを豊かにする商品やサービスを提供していきたい」
【ゴトー】1950年創業。自社ブランドの紳士服店、ゴルフ用品店各1店舗のほか、県内を中心に神奈川、京都、埼玉の4府県で、ツタヤやブックオフなどのフランチャイズ店を計47店舗展開する。従業員は817人(2月15日現在)。沼津市緑ケ丘。
【サンフロント21懇話会】会員は県東部の企業、各種団体、行政関係者ら318人(2月末現在)。2019年度は「地域創生につながる新産業創出と既存産業の持続的発展の支援」「新たな観光価値創造への取り組みの支援」など4項目を活動の基本方針に掲げる。入会の問い合わせは静岡新聞社・静岡放送東部総局〈電055(962)6520〉へ。
【静新令和2年3月11日(水)朝刊】
日常生活を彩る店舗に

ー10日に開店した、ワインショップやべーカリーカフェを併設した新業態の書店の狙いはどこにあるのか。
「清水町にオープンしたTSUTAYABOOKSTOREサントムーン柿田川店」は、インターネットでは解決できないサービスを提供し、県東部の人が見たことのない次世代店舗にしようと思った。書籍を軸にワインや焼きたてのピザ、パンを提供し、キッズスペースも設けた。購入前の本を読みながら飲食も楽しめる。多様な楽しみ方ができ、有効な時間を過ごせる空間にしたい」
ー今後の事業展開は。
「書籍や映画などで日常生活を少しでも彩るような事業を目指してきた。ネットの普及や活字離れで、従来の書店だけでは経営が成り立たなくなってきている。新店舗では今後、パン作りやワインのテイスティングなどのセミナーも計画してみたい。人が集まる空間になれば最高だ。他店でも、取り扱いアイテムの幅を広げていく。ブックオフでは家電や生活雑貨、ホビー商品など、可能な限りお客様の身の回りの物をリユース商材として扱う。ネット販売も拡充する。社会が変化しても、暮らしをより楽しくしたいという人の思いは変わらない。どんなライフスタイルを提案できるか常に考え続けたい」
ー県東部の地域経済の現状をどうみるか。
「流通業界を見ると、県中西部に比べて少し元気がないように感じる。各店舗が良いものを持っていても、人の集まる商業集積地がない。地域住民が『住んで良かった』『地元で働きたい』と誇りを持てるよう互いに力を結集し、東部の魅力を発信していくべきだ。みんなで地元の人たちの暮らしを豊かにする商品やサービスを提供していきたい」
【ゴトー】1950年創業。自社ブランドの紳士服店、ゴルフ用品店各1店舗のほか、県内を中心に神奈川、京都、埼玉の4府県で、ツタヤやブックオフなどのフランチャイズ店を計47店舗展開する。従業員は817人(2月15日現在)。沼津市緑ケ丘。
【サンフロント21懇話会】会員は県東部の企業、各種団体、行政関係者ら318人(2月末現在)。2019年度は「地域創生につながる新産業創出と既存産業の持続的発展の支援」「新たな観光価値創造への取り組みの支援」など4項目を活動の基本方針に掲げる。入会の問い合わせは静岡新聞社・静岡放送東部総局〈電055(962)6520〉へ。
【静新令和2年3月11日(水)朝刊】