2018年06月28日

山口建(やまぐちけん)総長

山口建総長


がん対策推進協議会長に就任した
山口建(けん)さん
 「がん医療は"治す医療"から"治し支える医療"に変わっている。共感の姿勢を大事に、取り組み続けたい」。政府のがん対策の基本方針を定める厚生労働省の有識者会議「がん対策推進協議会」の会長に就いた。2016年から同協議会の会長代理を務め、今年3月に閣議決定した第3期がん対策推進基本計画の策定に注力した。今後、第3期計画を議論、評価していく。
 02年、県立静岡がんセンター総長に就任。がんゲノム(全遺伝情報)研究や、がんサバイバー(がん体験者)らに対する統計調査を行った経験を、患者視点を重視した同センターの運営に生かしてきた。「今まで誰もやったことがない患者家族の徹底支援を実現させようと思っていた」
 宮内庁御用掛として、皇族の医療アドバイザーの経験を持つ。「高松宮妃殿下から和の心やおもてなしの精神を学んだ」と話し、静岡がんセンターの多職種チーム医療の導入や悩みに対応するよろず相談設置の参考にした。
 おもてなしを意識した取り組みは海外の医療関係者からも注目される。「(海外の医療機関と)技術力は変わらなくても、システムが違う。今後、アジアを中心に広がっていくだろう」患者家族支援を中心としたがん対策の取り組みは静岡から全国、世界へと広がりを見せる。「趣味はがん細胞との対話」と笑いつつ、「自然と共に生きている気持ちになれる」静岡での生活を楽しむ。三重県出身。68歳。
【静新平成30年6月28日(木)「時の人」】
  

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2018年06月26日

栃ノ心自覚十分

栃ノ心


栃ノ心自覚十分
 新大関、3場所ぶり賜杯へ
 落ち着いた口調は変わらずとも、言葉の端々に自覚がにじんだ。栃ノ心は「一番一番集中して、自分の相撲をしっかり取る。いつも通り気合を入れて、優勝を目指したい」と3場所ぶりの賜杯奪還へ意欲を口にした。
 ことしの初場所での平幕優勝から、一気に大関まで駆け上がった。注目度は高まり、6月上旬に母国ジョージアに帰国した際には熱烈な歓迎を受けた。昨年11月に生まれた長女アナスタシアちゃんとの初対面もようやく果たし「子どもは好きだけど、自分の子をだっこするのは少し違う」と癒やしの時間を過ごした。
 名古屋は思い入れの強い場所だ。新小結や新関脇など節目の土俵を踏んだ一方で、忘れられないのが5年前だ。右膝に大けがを負って手術を受け、幕下に転落するどん底を経験した。だが強い精神力と豊富な稽古量で復活を果たし、今場所は角界の看板力士として第一歩を踏み出す。
 師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「年齢は30だが、相撲も若いし、力もまだまだ出る。上を目指せる大関であってほしい」と大きな期待を寄せる。怪力自慢の新大関は程よい緊張感を味わいながら「今回の名古屋場所もいい思い出にしたい」と静かに闘志を燃やしている。
【静新平成30年6月26日(火)「大相撲の話題」】
  

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2018年06月24日

笹津真知子さん

笹津真智子さん


笹津真知子さん(ささつまちこ)(片浜小校長)
児童の個大切に
 年度末の異動で、今沢小教頭から片浜小の校長に。市内小中学校では、五人目の女性校長誕生と注目を集めた。
 「女性としてのハンデイは感じませんが、責任の重さは意識します。女性の管理職は今後も増えていくでしょうが、私の取り組みが、そうした女性登用の道を塞ぐことになっては」。淡々としたり口の中にも、強い意欲をにじませる。
 「先生方それぞれのやり方を、校長が大きく捉えて認めていくことが大事。先生方の話を、しっかり聞くよう、心掛けています」「子どもの表情動作、生活態度を見ればその学校の状態が判ります。一人一人の子どもを理解する努力は欠かせません」。画一的な学校運営を排し、教師、児童の〃個〃を大切にする。
 社会問題化している体罰については、「体罰を加えなくても、指導はできます。教師は、叱り方を身につけるベきです」と、一言。
 二中から東高を卒業。「女性も職業をもつべきだ。資格の取れる学校へ」とする父親の勧めもあって、東京学芸大へ。東京江東区の小学校を振り出しに、昭和三十八年沼津へ赴任。四中、二小開北小、片浜小、今沢小で教壇に立つ。教師歴三十一年。
 「気づき、思いやり、実践する子」の育成に、全力投球の日々が続く。考古学の専門家として知られた故笹津海祥氏は実兄。下河原町四六六の一。(写真撮影石上茂)
【平成2年5月27日(日)号「こんにちは」】
  

Posted by パイプ親父 at 16:42Comments(0)人物