2008年01月29日

大村知子さん

静岡大初の女性副学長
大村知子(おおむらともこ)さん(三島市)

開学以来、初となる女性の副学長。二月六日に同大が初開催する男女共同参画シンポジウムを仕切る。専門は被服学。同大付属幼稚園長を兼務。三島市在住。六十四歳。
ー学内の男女共同参画の現状をどうみますか。
「男女共同参画という言葉は知っているが、実際にどういうことかの認識は低いというアンケート結果が出ました。女性研究者は六十八人、全体の9・7%。進んでいるとは言えない状況です」
ー今後の取り組みは。
「相談事業や女性教員の登用支援を積極的に行います。すそ野が広くない理系の教員をどう増やすかが課題です」
ーご自身の歩みを振り返ると。
「大学院を出てすぐに結婚し、研究職を離れて子育てをしていましたから、キャリアの道まっしぐらではなかった。義母の在宅介護にもあたりました。女性は男性とは違う加速の仕方があっていい。大切なことは研究を継続していくことと思います」

女子学生に自らの体験をもって説く。時には「帰宅後、十分でご飯を用意するすべ」も伝授。
(静新平成20年1月29日「この人」)
  

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2008年01月28日

四辻善成

「四辻善成」

源氏物語千年:島内 景二
「真実味加えた四辻善成」


正月七日には、七草がゆを食べる。この日に、「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・仏の座・すずな・すずしろ、これぞ七草」という和歌を唱える人は多いだろう。
俗説では、この歌の作者は四辻善成だとされる。今日は彼をめぐって、話を進めよう。
源氏物語は虚構の作り話であり、光源氏は架空のヒーローである。そう思って読み始めた読者も、次第に抜き差しならない「現実感=リアリティー」を感じるようになる。登場人物の喜怒哀楽が、読者の心に直接にびんびんと響いてくる。
ここで、発想を変えてみよう。もし彼らが実在の人物であるとしたら、どうだろう。伊勢物語で「昔男」と呼ばれる男が、実際には在原業平をモデルとしていたように、源氏物語の登場人物にも、あるいは舞台となっている地名にもモデルがあるのではないか。
そういう読み方をしたのが、源氏物語の注釈書「河海抄」で知られる四辻善成(一三二六ー一四〇二年)なのだ。鎌倉幕府が滅亡し、室町幕府が樹立され、南北朝の争いが続いた動乱の時代に、彼は研究に没頭した。
物語の書き出しは、「いづれの御時にか」(どの天皇の御代であったか)。紫式部は、桐壼帝の実名が誰か、ついに明かさなかった。
善成は、桐壺帝が醍醐天皇だと突き止めた。在位期間は八九七年から九三〇年。約千年前に書かれた源氏物語は、さらにその七、八十年前を描いた歴史小説だったのだ。
醍醐天皇の皇子で、源氏となった人はいないか。その人に、左遷された経験があればなおよい。いるのだ、そういう人が。源高明(九一四ー九八二年)。ならば、彼が光源氏のモデルだろう。
物語は、歴史以上に真実味がある。善成は、夕顔が光源氏の目の前で急死した「なにがしの院」が、源融の住んだ「河原の院」だとも特定している。このような「モデル読み」に従って、江戸時代には、夕顔の住んだ家の敷地を特定した源氏ファンさえいた。
善成は、紫式部の墓が「雲林院白毫院の南」にあったと証言している。ただし、真偽は定かではない。虚構と真実の絶妙のブレンドの楽しみ方を教えてくれたのが、四辻善成という人物だった。(電気通信大教授)
(静新平成20年1月28日(月)朝刊)

  

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2008年01月27日

吉永小百合

小百合涙「母べえ」初日感極まる

あいさつで涙ぐむ吉永小百合  吉永小百合(62)の主演映画「母(かあ)べえ」(山田洋次監督)が26日、公開初日を迎え、東京・丸の内ピカデリーで山田監督や共演者と舞台あいさつに立った。感極まったのか、目をうるませるシーンもあった。そのほか、岡田准一(27)主演の「陰日向に咲く」、個性派俳優の荒川良々(34)初主演映画「全然大丈夫」なども公開された。

 吉永が涙を浮かべた。主演映画「母(かあ)べえ」の初日舞台あいさつ。言葉を詰まらせながら「一生忘れられない作品になりました。思い出になると思います」。こみ上げるものを抑えられず、目を潤ませた。上映後の余韻にひたる満員の客席から拍手が起きた。

 山田監督とは74年の「男はつらいよ」以来34年ぶりにコンビを組んだ。「長い月日がたちましたが、山田監督の映画はずっと見てまいりました。弱いもの、小さいものに対する温かいまなざしをいつも感じました。この作品も同じです」。

 太平洋戦争直前の昭和15年の東京が舞台。治安維持法違反で夫が逮捕され、2人の子供を懸命に育てながら激動の時代を生き抜く女性の物語。強烈な反戦メッセージが伝わってくる。原爆詩の朗読を通して平和の大切さを伝え続ける吉永にとって、思い入れの強い主演作となった。

 昨年秋から精力的にキャンペーンに取り組んだ。10都市を訪れながら、東京に戻った日も取材に応じる日々が続いた。この日も「(全国の劇場で)もう1度ごあいさつをしたいと思っています。それぐらい大切な作品」。思いを込めた分、公開初日に感情があふれ出たようだ。

 配給の松竹によると、興行収入30億円を見込む好スタートだという。映画出演作は通算112本。関係者によると「120本までは頑張りたい」と話しているという。芸能生活50年を迎えたトップ女優は「母べえ」で得た充実感を胸に前に進み続ける。

[2008年1月27日9時45分 紙面から](日刊スポーツ)

  

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2008年01月27日

諏訪部恭一理事長

新「沼津信金」諏訪部理事長に聞く

管理部門の強化重視
沼津信用金庫と駿河信用金庫の合併でこのほど発足した新「沼津信用金庫」
の諏訪部恭一理事長は、御殿場市内で開かれた記念式典の後に取材に応じ、
新信金の当面の経営目標として管理部門の強化などを挙げた。
主な一問一答は次の通り。
ー約十一カ月の短期間で合併できた要因は。
「沼津、駿河ともに東海地区の信金共同事務センターに加入していたため、システムの統合作業がスムーズに進んだことが大きい。それぞれが自前のシステムを使っていたら、最低でも二年は必要だったと思う。
また、日常的に人が行き来する隣り合った地域だけに、職員同士の心理的な障害も少なかった」
ー新信金はどのような点に力を入れますか。
「不良債権処理が一段落し、金融行政の柱は預金者保護に移っている。今後は営業店などで、利用客にしっかりと商品のリスクの説明などをしていくことが欠かせない。
合併により豊富になった人員で管理部門を強化し、営業店への指導を充実させていく」
ー営業エリアに新たに北駿地区が加わります。
「まとまった土地の少ない沼津などに比べ、御殿場を中心とした地域には大手製造業の進出が相次いでいて、しばらくはこの流れが続くだろう。将来的な発展への期待感は大きい」
ー経営の効率化の一環で、営業店の統廃合なども考えていますか。
「店舗の統廃合はわれわれの視点だけなら進めることはできるが、大切なのは利用客がどう受け止めるかだ。新信金の運営が軌道に乗って落ち着いた段階で、各店の取引状況などを踏まえて検討していきたい」
(静新平成20年1月27日(日)朝刊)
  

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2008年01月23日

東電沼津支店長:小川忠晴氏

東京電力沼津支店長
小川忠晴(ただはる)氏(55)
工場誘致をお手伝い
ー現在、日常の業務で最重要視していることは何ですか。
「昨夏の新潟県中越沖地震後柏崎刈羽原発が運転を停止しており、火力発電所などの増出力運転をはじめ発電設備をフル稼働させた上で、安定供給のため、個別に大口のお客さまに節電をお願いしている。電力販売にブレーキをかけても電力は一瞬たりとも止めない。これは、電力会社にとって本来の使命だと思う」
ー省エネ、環境対策につながる販売活動を説明してください。
「IHクッキングヒーターを含めたオール電化の推進が柱。特に効率的なヒートポンプでお湯を沸かすエコキュートが軸となる。省エネ、二酸化炭素の削減に優れており、投入した電気エネルギーの三倍以上の熱エネルギーを得られる。割安な夜間電力を使うので、四人家族で概算すると、給湯費用は一カ月で約千円と格安になる」
ー伊豆・東部の活性化には何が必要ですか。
「ものづくりの根幹にかかわる基盤づくり、労働力がその土地に根付いてこそ実現する購買力の強化だと思う。東京電力は産業の空洞化の防止、さらにもう一歩進んだ工場立地のお手伝をしたいと県や各市町に申い入れをしている。工業団地や企業の情報を流通させ、県外から東部地域に工場誘致をする活動に取り組んでおり、ぜひとも活用してほしい」
【東京電力沼津支店】供給人口は約125万人。供給構成比は産業用55%、民生用45%。東電平均の民生7割、産業3割とは異なり、工場の大口顧客が多い。従業員は約1200人。売上高(07年3月期)は1739億円。沼津市大手町。
(静新平成20年1月23日「熱き地域人」)
  

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2008年01月23日

富士急行社長 堀内光一郎氏


富士急行社長 堀内光一郎氏
新たな公共輸送検討
ーことしの景気と個人消費の動向をどう見ていますか。
「数字上の景気拡大は続くが、実態面では従来と同様、大企業と中小企業、中央と地方の歴然とした差がさらに拡大するのではないだろうか。人手不足でパート・アルバイトも含め賃金水準が上昇し、購買力改善の期待感はある半面、三十代のファミリーを中心に支出に厳しく、より差別化された製品やサービスでなければ、受け入れられないと感じている」
ーバスを中心とした運輸部門の戦略を聞かせてください。
「乗り合いバスは都市部でこそビジネスとしてのチャンスがあるものの、地方では存続が難しい。まちづくりや福祉・環境対策の視点で公共交通の在り方を考える流れが加速するだろう。一例は、二〇〇七年四月から富士市とわれわれのグループの石川タクシーがスタートさせた「しおかぜ」だ。十人乗りのジャンボタクシーを利用した田子の浦循環路線で、今年一月から本格運転になった。バスにこだわらない新たな公共輸送形態も検討していきたい」
ーアミューズメント業界は、昨年のエキスポランドの事故で"安全"が問われました。
「業界内で安全への取り組みに、あまりにも大きな差があった。安全・安心にコストを惜しまない企業のみが、生き残っていくことは間違いない」
ー昨年、県東部で行われたF1や技能五輪などは、業界にも波及効果をもたらしましたか。
「業界にとっては大変大きな需要を生んだ。F1は輸送体制に批判もあったが、方向性に間違いはなかったと思う。今年は開催日が秋の行楽のピークと重なるため、車両確保などが課題となる。昨年の反省点に基づき、関係機関が早めの調整をしていくことが
必要だ」
ー秋には富士山ナンバーもスタートします。
「バス、タクシー、社有車など四百五十台の対象車両のナンバーを変更し、富士山ブランドの周知を先頭に立って進める。富士山周辺の観光や世界遺産登録に与える影響は大きい。コストはかかるが、地元は産業界が中心となって一斉に切り替えるぐらいの意気込みがあってもいい」
(聞き手=東部総局・関本豪)

(静新平成20年1月23日「トップインタビュー」)
  

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2008年01月16日

練習富士山

  

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2008年01月16日

会談の舞台裏

渡辺恒雄氏が明かす「自・民党首会談の舞台裏」「小沢副総理で合意」
渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長は二十一日に一部放映された日本テレビ番組で、自身が仲介した自民、民主両党の「大連立構想」の内幕を紹介、大連立は民主党の小沢一郎代表が持ち掛け、福田康夫首相と閣僚数の配分や小沢氏を「無任所副総理」とすることでも合意していたなどと発言した。
一方、小沢氏は記者団に「渡辺氏は党首会談(の場)にいない。首相と二人の会談について、必要以上のことは言うつもりはないが『そのようなことではない』ということだけは言っておきたい」と反論した。
渡辺氏は、合意した閣僚配分は「自民党十、民主党六、公明党一」だったとし、小沢氏が「六の中には国土交通相、厚生労働相、農相の三つは入れてくれ。自分は無任所の副総理で」と要請していたと指摘した。同時に「小沢代表は『福田首相が持ち掛け、渡辺が仲介して、どうかといって頭を下げた』と言っているが事実に反する」と強調した。
一方で、小沢氏の対応に関しては「首相は何度も小沢氏に『これで民主党は大丈夫か』と聞いていた。小沢氏は『大丈夫だ』と断言し、本当に大丈夫かなと思っていると、一、二時間たったらパーになった。小沢氏は裸の王様になっていた」と述べた。
(静新平成19年12月22日(土)朝刊)
  

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