2018年07月25日

和島誠一賞に選ばれた 杉山治孝氏

和島誠一賞に選ばれた
「高尾山古墳を守る会」会長
杉山治孝(はるたか)さん(沼津市)
 会は2015年6月に「高尾山古墳を守る市民の会」として発足し、都市計画道路の建設予定地にある高尾山古墳(沼津市東熊堂)の現状保存を訴えた。ことし6月、遣跡保存に尽力したとして、文化財保存全国協議会(奈良市)から同会が表彰された。84歳。
 ー受賞の感想は。
 「考古学、歴史学の専門家に選んでいただき光栄。一方で責任も痛感する。3世紀前半築造で東日本最大級とされる古墳を、沼津市のシンボルとして後世に伝えなくてはならない」
 ー会発足の経緯は。
 「古墳は、自分が会長を務めた金岡コミュニティ推進委員会が13年に選んだ『金岡の宝50選』の一つ。墳丘を取り壊す市の方針に、地元の誇りがなくなる危機感が湧いて仲間を募った。歴史や文化を大切にしないまちは衰退すると考えた」
 ー活動を振り返ると。
 「市や市議会などに現状保存を訴えた。古墳の価値を理解してもらうための市民講座を開き、街頭で署名活動も行った。当時はとにかく必死で、毎日古墳のことしか考えていなかった」
 ー市に求めることは。
 「橋とトンネルを組み合わせる形の道路計画だが、景観維持のためにはトンネル工事を先行させるのが望ましい。訪れた人や市民に古墳の価値を説明する看板や、出土品などを展示する施設もほしい」

特技は高校時代からたしなむそば打ち。
【静新平成30年7月25日(水)この人】
杉山治孝


この人


  

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2018年07月19日

鈴木博子氏

鈴木博子氏
駿東伊豆消防組合 管理者から感謝状
長年、女性防火クラブ会長務めた故鈴木博子さん
 駿東伊豆消防本部は、沼津市まどか女性防火クラブ会長を長年務め、今年五月二十八日に七十歳で急死した鈴木博子さん(東椎路)に駿東伊豆消防組合管理者感謝状を贈呈。十七日、寿町の同本部庁舎二階大会議室で贈呈式を開き、同組合管理者の頼重秀一市長が鈴木さんの長男、貴之さん(43)に感謝状を渡した。
 鈴木さんは同クラブ発足の翌年、昭和五十七年に入会以来、橋本静子元会長と共にクラブの中心となって活躍し、理事や副会長を歴任。平成十四年に県女性防火クラブ連絡協議会副会長、十六年に橋本元会長の後を受けて会長に就任した。
 同クラブでは、消防本部が行う各種防火啓発活動にも積極的に参加し、火災予防週間にちなむ街頭広報や一人暮らし高齢者家庭の防火診断などを担当。初期消火や応急手当ての訓練に取り組み、住宅用火災警報器や救急医療普及のための啓発活動にも尽力。幼年消防クラブの編成式では園児らに紙芝居や人形劇を上演するなど防災教育も行っている。
 鈴木さんは長年にわたる功績が認められ、平成二十四年には消防功労者総務大臣表彰を受賞。体調不良などもあって昨年五月に会長を辞任してからも、亡くなる直前まで活動に参加していた。
 贈呈式では頼重市長が鈴木前会長の長年にわたる活動実績を挙げながら、「市民に身近な活動を展開してきた」と感謝し、貴之さんに感謝状を贈呈。
 また、まどか女性防火クラブの庄司順子会長が「橋本、鈴木両会長の意志を引き継ぎ、市や消防本部の協力を得ながら活動を頑張りたい」と話し、記念品を贈った。
 鈴木さんは「感謝状は、母が生前、頑張って活動してきたことの証で、まどかの活動が認められたということ。これから墓前に報告したい」と感謝の言葉を述べ、「母は活動に生きがいを感じていて、午前二時、三時まで資料作りを行い、家族が手伝うこともあった。最期まで活動できて良かったと思う」と振り返った。
【沼朝平成30年7月19日(木)号記事】
鈴木博子

  

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2018年07月06日

第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受けた森功(もりいさお)さん

森功氏
悪だくみ


第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受けた
森功(もりいさお)さん
 前身の大宅壮一ノンフィクション賞時代も含め、過去何度も候補に挙がりながら、受賞を逃してきた。「何かが足りないと思ってきたし、そう言い聞かせてきた。だから、大きな自信になりました」と笑顔を見せた。
新聞記者、雑誌編集者を経て2003年、フリーのノンフィクション作家に。闇のフィクサー、アングラマネー、政官業の癒着と、これまで社会の暗部に迫る話題作を数多く物してきた。
 受賞作「悪だくみ」では、安倍晋三首相が「腹心の友」と呼ぶ加計孝太郎氏の経営する学校法人「加計学園」獣医学部の新設に絡む便宜供与疑惑に迫った。
 「幹部官僚が国会で、平然とうそをつく。それは日本の危機だと私は思う。いつかちこんな国になったのか。恐ろしいほどの無関心が、安倍体制を支えてしまつている」
 現在、月刊「文芸春秋」で連載しているのは受賞作の続編といえる作品で、「官邸官僚」をテーマに選んだ。あちこちでひずみを生んでいる「安倍1強」体制を最も象徴していると思われるからだ。
 主な活動の場としている月刊誌や週刊誌などの雑誌ジャーナリズムが、出版不況でどんどん元気をなくしている。ノンフィクションは取材費がかさむため、特にフリーの書き手へのしわ寄せは大きい。
 「苦しいが、頑張るしかない。ここで賞をいただいたのは、もっと手に取ってもらえるような作品を書け、という叱咤(しった)激励だと肝に銘じます」。福岡県出身。56歳。
【静新平成30年7月6日(金)「時の人」】

時の人記事

  

Posted by パイプ親父 at 04:35Comments(0)受賞