2009年05月13日

菅沼基臣さん(六九)

沼津の国指定重要文化財:松城家住宅
旧戸田村教育長:菅沼さん撮影
 松城家住宅"写真集"に
 
元・旧戸田村教育長で沼津史談会事務局長の菅沼基臣さん(六九)が、合併前から撮影してきた沼津市戸田の国指定重要文化財「松城家住宅」の屋内外の写真をまとめ、このほど発刊された冊子「沼津史談」に一部を掲載した。
 同住宅は平成十九年に市が取得しているが、同市教委によると、まとまった写真集はまだないという。
 菅沼さんは民間企業を退職後、村教育委員を経て十四年から十七年の合併まで教育長を務めた。ロシアとの交流など戸田の歴史を残したいと、コンテストで入選経験もある写真技術を生かし、松城家住宅は公開(月一度)前から撮影してきた。
 松城家は江戸時代後期から、主に回船問屋を営んできた旧家。住宅は明治六年に上棟した擬洋風建築で、二階建て母屋などが平成十八年に国重要文化財の指定を受けた。白漆喰(しっくい)の外壁に、西洋風の石積みを模して筋目を入れるなど和洋折衷の造りが色濃く残されている。
 菅沼さんは特徴ある外観のほか、屋内外に組み込まれた松崎町出身の入江長八の作品、棟札、輸入壁紙の天井などを数多く撮影。沼津史談には二十九枚(掲載は白黒)を掲載した。「擬洋風が残された民家は極めて珍しい。写真は今後、本格公開に向け行われるであろう改修前に、戸田通史の一つとして残したかった」と話しでいる。
 「沼津史談」は二千五百円。松城家のほか、同市我入道牛臥の旅館「三島館」の研究資料などを掲載した。問い合わせは菅沼さん方〈電055(952)0185〉へ。
(静新平成21年5月13日(水)朝刊)
  
タグ :歴史


Posted by パイプ親父 at 11:05Comments(0)素晴らしい