2009年05月12日
三沢清利(みさわきよとし)社長
特種東海ホールディングス
三沢清利(みさわきよとし)社長
【経歴】早稲田大卒。1971年特種製紙入社。社長室長、常務総合企画本部長兼東京支社長などを経て、04年社長。07年4月から特種東海ホールディングス副社長。4月1日現職。長泉町出身。60歳。
経営統合効果7割達成
二〇〇七年に統合した東海パルプと特種製紙の共同持ち株会社のかじ取りを引き継いだ。製紙業界はさらに再編の動きが進むが、「どこの傘下にも入らない自主独立の経営でいく」と表情を引き締める。
経営合理化を進めたこの二年間を、「設備の適正配置による生産性向上など、シナジー効果は七割ほど達成した。約二十億円の利益を生み出した」と振り返る。
しかし、「互いの歴史や伝統を尊重してきた」ため、紙加工など事業分野が重複する会社がまだ残る。管理部門の集約が孫会社まで進んでいないなど、管理コスト面の課題も山積する。「各社が持っている機能を最大公約数的に整理する」とグループ企業の在り方を見直す考えだ。
今後の主要戦略は「新分野に展開する特殊紙の開発」。IT分野向けに電磁波を遮断するカーボンナノチューブ(筒状の炭素素材)紙、手術中の止血に使う医療向けの機能紙など、進める研究は九十九を数える。「百件の研究をしても収益を生むのは一-二件。それでも研究を止めたら生き残れない」と力を込める。
(静新平成21年5月12日「トップインタビュー」)
三沢清利(みさわきよとし)社長

経営統合効果7割達成
二〇〇七年に統合した東海パルプと特種製紙の共同持ち株会社のかじ取りを引き継いだ。製紙業界はさらに再編の動きが進むが、「どこの傘下にも入らない自主独立の経営でいく」と表情を引き締める。
経営合理化を進めたこの二年間を、「設備の適正配置による生産性向上など、シナジー効果は七割ほど達成した。約二十億円の利益を生み出した」と振り返る。
しかし、「互いの歴史や伝統を尊重してきた」ため、紙加工など事業分野が重複する会社がまだ残る。管理部門の集約が孫会社まで進んでいないなど、管理コスト面の課題も山積する。「各社が持っている機能を最大公約数的に整理する」とグループ企業の在り方を見直す考えだ。
今後の主要戦略は「新分野に展開する特殊紙の開発」。IT分野向けに電磁波を遮断するカーボンナノチューブ(筒状の炭素素材)紙、手術中の止血に使う医療向けの機能紙など、進める研究は九十九を数える。「百件の研究をしても収益を生むのは一-二件。それでも研究を止めたら生き残れない」と力を込める。
(静新平成21年5月12日「トップインタビュー」)