2008年05月17日

阿部秀樹氏(水中写真家)

沼津の海を紹介する個展を開いた水中写真家
 阿部秀樹(あべひでき)さん
 大瀬崎に潜って二十八年。沼津の豊かな海を紹介する写真展を市内で開いた。大学卒業後、東京で仕事の傍らダイビングと水中写真を始め、国内外で撮影を続けてきた。三年ほど前、独立を機に同市に移り住んだ。神奈川県出身。五十一歳。
 ー沼津の海の魅力は。
 「駿河湾は湾が小さい上、水深が深く、深海の生物から南方系まで実に多様な生き物がいる。世界でも報告例のないダイオウイカの子供の撮影に成功したこともあります」
 ー海の中を撮影し続けるのはなぜですか。
 「海の生物はまだまだ生態に謎が多く、潜れば潜るほど意外な出合いがある。その積み重ねが生態の解明につながっていくのが面白い」
 ー展覧会を通じて訴えたかったことは。
 「駿河湾は豊富な川の水が流れ込み、極端な開発にもさらされずに運良く水質が保たれてきた。ただ、失うのは簡単。身近な海がいかに価値あるものかを、多くの人に感じてもらえたらうれしい」
 ◇
タコ、イカの撮影では国内第一人者。大瀬崎だけで年間百日近く潜る。
(静新平成20年5月17日「この人」)
  

Posted by パイプ親父 at 10:56Comments(0)人物紹介