2008年11月15日

第51回沼津朝日賞:名古屋英男さん

第51回沼津朝日賞:名古屋英男さん
 知的障害者施設の礎築く
 長年にわたり運営に尽力
第51回沼津朝日賞:名古屋英男さん 名古屋さんは、精神薄弱児者通所更生施設と呼ばれた「沼津のぞみの園」が小規模授産所だった頃から施設運営に尽力。晩年を福祉活動に捧げた故前田武雄さんにグイグイと引き込まれるように、二人三脚で障害児者とその家族が暮らしやすい世の中を目指して施設も制度も確立していない未開の分野に踏み入っていった。
 社会福祉法人沼津のぞみの園(現輝望会)設立のために関係方面に熱心な働き掛けを行い、昭和五十九年に法人化実現にこぎつけた。以来昨年三月まで理事として活躍。
 平成五年から十九年まで保護者会会長を務める一方、市内の知的障害者の親の組織「手をつなぐ親の会」会長を一期務めるなど、忙しい家業にも拘らず、子ども達の将来のために滅私の心で係わってきた。
 さらにのぞみの園への高額寄付や自身が経営するうなぎ店からうなぎ慰問をするなど自ら出来うる事を一つ一つ実践し、積み重ねて法人や施設の運営を軌道にのせていった。
 現在、法人は知的障害者の生活施設である「のぞみの里」やデイサービス施設、グループホーム、通所更生施設を運営。今年四月からは、知的障害児生活施設の市立あしたか学園の指定管理者にもなるなど、名古屋さんの築いた礎のもと、法人としての輪を広げている。
 名古屋さんは「前田先生のお陰」と繰り返しながら障害者に対する社会的偏見や心を閉ざした親達の疲れきった顔を思い浮かべてか、目に涙を浮かべ「沼津のぞみの園」の頃を振り返り、「現状が良いというわけではないが、社会の目が障害のある子に向いてきた事が、やってきたことの成果の表れ」とし、親の会を立ちあげたことで、親の意識も大きく変わり、「障害児を持つことは恥ずかしいことではない」と子どもを外へ出すようになり、次第に親の心も開かれて、我が子だけに留まらないエネルギーを発揮できるようになってきた。
 知的障害児者の将来を見据え、脳梗塞による後遺症を残す不自由な体ながら毎日リハビリに励み、弱者に対するやさしい気遣いは今もやまない。
(沼朝平成20年11月15日(土)号)


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Posted by パイプ親父 at 13:42│Comments(0)受賞
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