2015年05月16日
沼津高専新校長に藤本晶氏
沼津高専新校長に藤本晶氏
和歌山高専在職時には実用的な研究

沼津高専は、柳下福蔵校長が三月で定年退職し、後任に和歌山高専専攻科長の藤本晶氏(63)が赴任した。
藤本校長は昭和四十七年、奈良高専電気工学科卒。同年、立石電機(現オムロン)の中央研究所研究員となり、平成二年に大阪大学で工学博士。三年から和歌山高専に勤務し、副校長、専攻科長を歴任。
半導体発光装置が専門だが、半導体の一種を用いた匂いセンサーでミカンの香りを識別するシステムを開発するなど、本来の領域以外の実用的な研究も行っている。
和歌山県には、特定の地域だけで生産されるジャバラという柑橘類がある。ユズやダイダイ、カボスの仲間だが、ユズよりも果汁が豊富で、ユズやスダチとは違った風味があるという。藤本校長は、これにアレルギー性鼻炎や花粉症などに効果のある成分が含まれているという話を聞き、興味を持って研究を始めた。
この薬用成分は皮に多く含まれているが、皮には独特の苦みがるため、ほとんど利用されていなかった。そこで、藤本校長は、独自の製法で皮の苦味を軽減し、素材の新しい旨みを引き出し、菓子に応用することに成功した。
また二年前には、ビンチョウマグロの肉質を弾力性あるものにする研究に成功し、テレビでも紹介された。
和歌山県の特産の一つであるビンチョウマグロ(ビンナガ)が、おいしく食べることができるようになったが、ビンナガはクロマグロに比べて安く、これがおいしく食べられるようになったことに意味がある。
藤本校長は、沼津高専では校長職に専念したい考えだが、柳下前校長は校長職とともに研究を続けていたこともあり、周囲は藤本校長にも研究室を持って研究を続けることを願っている。
(沼朝平成27年5月15日号)
和歌山高専在職時には実用的な研究

沼津高専は、柳下福蔵校長が三月で定年退職し、後任に和歌山高専専攻科長の藤本晶氏(63)が赴任した。
藤本校長は昭和四十七年、奈良高専電気工学科卒。同年、立石電機(現オムロン)の中央研究所研究員となり、平成二年に大阪大学で工学博士。三年から和歌山高専に勤務し、副校長、専攻科長を歴任。
半導体発光装置が専門だが、半導体の一種を用いた匂いセンサーでミカンの香りを識別するシステムを開発するなど、本来の領域以外の実用的な研究も行っている。
和歌山県には、特定の地域だけで生産されるジャバラという柑橘類がある。ユズやダイダイ、カボスの仲間だが、ユズよりも果汁が豊富で、ユズやスダチとは違った風味があるという。藤本校長は、これにアレルギー性鼻炎や花粉症などに効果のある成分が含まれているという話を聞き、興味を持って研究を始めた。
この薬用成分は皮に多く含まれているが、皮には独特の苦みがるため、ほとんど利用されていなかった。そこで、藤本校長は、独自の製法で皮の苦味を軽減し、素材の新しい旨みを引き出し、菓子に応用することに成功した。
また二年前には、ビンチョウマグロの肉質を弾力性あるものにする研究に成功し、テレビでも紹介された。
和歌山県の特産の一つであるビンチョウマグロ(ビンナガ)が、おいしく食べることができるようになったが、ビンナガはクロマグロに比べて安く、これがおいしく食べられるようになったことに意味がある。
藤本校長は、沼津高専では校長職に専念したい考えだが、柳下前校長は校長職とともに研究を続けていたこともあり、周囲は藤本校長にも研究室を持って研究を続けることを願っている。
(沼朝平成27年5月15日号)
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