2009年11月25日

宝飾鑑定士の藤原規夫さん

「この道一筋に精進」
 沼津市が技能功労者を表彰
 宝飾鑑定士の藤原規夫さん
 青年時代には国際的資格取得で奮闘
宝飾鑑定士の藤原規夫さん
 宝飾鑑定士で表彰された藤原規夫さんは一九四六年九月生まれの六十三歳。同志社大学に進んだ後、東京での二年間の修業を経て、創業者の父親が大手町で経営する宝飾・時計・メガネの「フジワラ」を継ぐため沼津に戻り四十年。
 二十七歳の時、宝石鑑定士資格を得るため米国に渡り、GIA(宝石学の世界的教育機関)で学び、二十八歳でGG(宝石学の専門家として国際的に認められる称号)を取得した。
 渡米して半年間、語学研修した後、GIAで猛勉強。二十種類の石を鑑別する卒業試験では(三回の挑戦で正解しないと放校になるという厳しさ。藤原さんは「学費も高かったしプレッシャーは大変だった」と振り返る。
 藤原さんの帰国当時、GGの取得者は県内に二、三人、全国でも百人程しかいなかったこともあり、フジワラへも鑑定・鑑別のため多くの価値あるダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、エメラルド、ヒスイなどが持ち込まれたという。
 今では流通ルートが確立されているため、鑑定の仕事は以前ほど多くはないが、「何でも偽物はある」と言う。石を水に入れるなど、いろいろな鑑別手段があり、十中八、九は分かるが、中には価値を高めるため石の中の不純物をレーザーなどで除去したものもあり、鑑定は難しいという。
 これまで最も苦労したのは、「渡米後の言葉の問題と同時に、宝石鑑定は覚えなければならないことが多かったことから猛勉強を強いられた」こと。
 家族は妻と一男二女。現在は妻、家業を継いでいる長男と同居。長女は三島市に嫁ぎ、次女は社会人に。楽しみを尋ねると藤原さんは、「週に一回ほど顔を見せる孫」と遊ぶことだという。
 来年、創業七十周年を迎えるフジワラ。同業者が少なくなったことから、消費者が比較購買することができなくなり、時計の電池交換をする店も少なくなった。
 藤原さんは「遠くへ買い物に行かず、沼津の活性化のためにも沼津で買い物してほしい」と話す。
(沼朝平成21年11月25日(水)号)


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Posted by パイプ親父 at 17:35│Comments(0)受賞
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