2008年10月07日

ノーベル物理学賞「南部陽一郞名誉教授」

【ノーベル物理学賞】「研究は汗と不満と甘い夢」天才的な洞察力の南部陽一郎名誉教授
2008.10.7 20:36(msn産経ニュース)
ノーベル物理学賞「南部陽一郞名誉教授」

南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授 「物理学の醍醐味は、クロスワード・パズルのような謎解きの面白さ」。米シカゴ大名誉教授の南部陽一郎氏は昨年6月、日本に一時帰国した際に取材に応じ、物理学の醍醐味(だいごみ)をこう語った。

 素粒子論の世界的権威。小学校入学前から科学の本を与えられ、小学校時代には鉱石ラジオを作って遊ぶように。東大理学部を卒業後、29歳で大阪市立大教授に就任。1952年から米国で研究生活を続け、物質の質量の起源を説明する「対称性の自発的破れ」や量子色力学、ひも理論など数々の独創的なアイデアを提唱。素粒子の標準理論の構築に大きく貢献した。独創的な研究は、「10年先を知りたいなら、南部の論文を読め」と高く評された。
 ノーベル賞についても、20年近く前から候補として名前が挙がり続けていた。クォークに関する別の理論に授与された2004年のノーベル物理学賞の解説資料には、「南部は正しかったが(登場が)早すぎた」と異例の記述で先見性を賞賛。天才的な洞察と緻密な理論で多くの業績を生み出し、長年にわたり素粒子論の世界的リーダーとして尊敬を集めてきた。
 南部氏が所属するシカゴ大学のエンリコ・フェルミ研究所の同僚、エドワード・ブルチャー教授(47)は電話取材に「素晴らしい。私よりずいぶん年上だが、名誉教授となってからも毎日のように研究室に来ていた。輝かしい業績を残しており、研究は受賞に値する。一方で、普段は親切な紳士でもある」と祝福した。
論語の「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆うし」が信条。自分で考えることと、他人から教わることはともにないがしろにしてはならない、という意味だ。

 「研究は汗と不満と甘い夢でなり立っている」。自身はかつてこう話した。エジソンに憧れた科学少年の研究は、大きく結実した。今後の物理学の課題について南部氏は、「極微の世界の素粒子論と、極大の世界の宇宙論という2つの未知の領域の関係が非常に大事になる」と話す。


同じカテゴリー(受賞)の記事画像
森田紀(もりたおさむ)さん(沼津市) 全国和菓子協会常任理事  旭日双光章(食料品加工業振興功労)
小笠原一夫氏夫妻
佐野利夫(濱悠人)さん沼津朝日賞受賞
秋の叙勲 柳下福蔵(やぎしたふくぞう)さん (沼津市)
 昨年旭日中綬章受章の森川進さん
宇佐見りんさん  第164回芥川龍之介賞を受賞
同じカテゴリー(受賞)の記事
 森田紀(もりたおさむ)さん(沼津市) 全国和菓子協会常任理事  旭日双光章(食料品加工業振興功労) (2023-04-29 07:23)
 小笠原一夫氏夫妻 (2022-02-17 06:14)
 佐野利夫(濱悠人)さん沼津朝日賞受賞 (2021-11-24 12:24)
 秋の叙勲 柳下福蔵(やぎしたふくぞう)さん (沼津市) (2021-11-03 07:19)
  昨年旭日中綬章受章の森川進さん (2021-01-31 11:59)
 宇佐見りんさん  第164回芥川龍之介賞を受賞 (2021-01-22 05:26)

Posted by パイプ親父 at 21:45│Comments(0)受賞
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
ノーベル物理学賞「南部陽一郞名誉教授」
    コメント(0)