パイプオヤジ

　日銀静岡支店
川添　敬（かわそえさとし）支店長
　【経歴】1983年、東大法学部を卒業し日銀入行。金融市場局参事役兼国際局参事役を経て08年5月決済機構局参事役。7月24日付で現職。千葉県柏市出身。49歳。
　「ピンチこそ好機に転換」
　昨年秋の世界的な金融危機以降、低迷する静岡経済について「現状は厳しい」と分析する。しかし、静岡経済そのものは「１次産業から3次産業まで特色があり、バラエティーに富む集積があり、基盤もしっかりし発展力を秘めている」と評価。「厚い産業集積を生かして、ピンチをチャンスに変えることができると確信している」と強調する。
　支店勤務は新人時代に赴任した京都支店以来23年ぶり。これまでは国際局や金融市場局で国際金融市場と向き合ってきた。2003年から04年にかけての大規模な市場介入の際には現場指揮も執った。また、直近は日銀のBCP(事業継続計画)を担当し、新型インフルエンザ対策も練った。
　所属長として久しぶりの支店勤務に「身が引き締まる思い」と話す。同時に「現場に足を運ぶのが基本」と県内各地を回ってきめ細かい情報を吸い上げていきたいと言う。
　趣味は読書。経済史や企業興亡の歴史をひもとき「厳しい時にこそチャンスの芽があることを学んだ」と語る。
（静新平成21年8月7日「トップ登場」）