2013年09月15日

森田泰弘(もりたやすひろ)さん

新型ロケット「イプシロン」開発チームを率いたJAXA教授
 森田泰弘(もりたやすひろ)さん
morita
 「飛んだ」。思わず心の中で叫んだ。「自分と一心同体」と表現する新型ロケットが宇宙に向けて旅立つ瞬間を、約3㌔。離れた管制センターからパソコンを使った「モバイル管制」の画面で見守った。
 半世紀前のペンシルロケットからの伝統に最新鋭のシステムを追加し、未来の打ち上げ方式を世界に示した。「ロケットの世界に革命を」が口癖。講演会や記者会見では、専門用語を使わず平易な言葉でにこやかに語り、聞き手を引きつける。先輩研究者は「性格が明るく説明がうまい」と評価する。
 8月は「絶対に成功間違いない」と自信を見せていた打ち上げが直前に中止。「緊張が頂点に達した瞬間の中止。その後はつらい毎日だった」と打ち明ける。だが「未来を開くための生みの苦しみだ」と乗り越えた。 子どものころ、テレビ番組「サンダーバード」を見てロケットに憧れる。大学院生のとき、ハレー彗星(すいせい)に迫った探査機打ち上げを手伝い、先代のM5ロケットでは宇宙科学研究所助手として姿勢制御プログラムを開発。2003年からはM5計画の責任者を務めた。
 ところが06年、M5はコスト高を理由に廃止。悔しさを味わうが、すぐに「新しいロケットを造るチャンス。M5をいったん忘れ、挑戦しよう」と気持ちを切り替えた。今後は、さらにコストを下げるのが課題。「日本中を熱狂させた探査機『はやぶさ』のような成果をぽんぽん出したい」。東京生まれだが、熱烈な阪神ファン。55歳。
《静新平成25年9月15日(日)「時の人」》


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Posted by パイプ親父 at 09:50│Comments(0)熱き人たち
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